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生成AIを人事で使う|任せてよい仕事と、人が決めるべき仕事の線引き

生成AIを人事で使う|任せてよい仕事と、人が決めるべき仕事の線引き
目次
  1. 人事の仕事のどこにAIが効くのか
  2. 最初に任せるならこの3つ
  3. やってはいけない4つの使い方
  4. そのまま使える指示文の型
  5. 人事にAIを取り入れる3つの手順
  6. まとめ
  7. 注意事項

人事は、生成AIと相性のよい部門です。求人票、スカウトの文面、面接の質問案、社内向けの案内、研修の教材、規程のたたき台など、扱うものの多くが文章だからです。「まずどの部門から使えばいいか」という問いに、当社は人事を候補の上位に挙げます。

ただし、営業やマーケティングとは違う注意点があります。人事が扱うのは、人そのものの情報だからです。応募者の経歴、社員の評価、体調や家庭の事情。扱い方を間違えると、効率化どころか信用の問題になります。

この記事では、人事の仕事のどこに生成AIが効くのかを整理したうえで、任せてよい業務、やってはいけない使い方、すぐ試せる指示文の型を紹介します。

人事の仕事のどこにAIが効くのか

人事の業務を、AIとの相性で4つに分けると見通しがよくなります。

領域具体的な仕事相性
採用の文章求人票、スカウト文、面接の質問案、不採用連絡の文面◎ すぐ効く
社内対応制度の案内文、よくある問い合わせの回答づくり、規程のたたき台◎ すぐ効く
育成研修の骨子、教材の下書き、理解度チェックの設問づくり○ 効く
評価・選考の判断合否の決定、評価の決定、処遇の決定× 人が決める

境目ははっきりしています。「文章をつくる・整理する」はAIに任せられる。「人について決める」は人が行う。この線を最初に引いておくと、人事でのAI活用を安全に進めやすくなります。

最初に任せるならこの3つ

1. 求人票とスカウト文の下書き

効果が早く出やすいのはここです。求人票は書くのに時間がかかるわりに、書ける人が限られています。「事業の説明」「任せたい仕事」「求める経験」を箇条書きで渡し、語り口を指定して下書きを出させると、白紙から書くよりずっと早く形になります。

出てきた文章は、そのまま使わないでください。生成された求人票は、一般的で当たりさわりのない表現になりがちです。実際の顧客、実際の働き方、仕事の大変さといった自社にしかない事実を人が足して、はじめて読まれる求人票になります。

2. 社内問い合わせの回答づくり

「有給休暇はいつから使えるか」「住所が変わったらどうするか」。人事に来る問い合わせの多くは、同じ質問の繰り返しです。自社の規程や制度資料を渡したうえで、想定される質問と回答をまとめさせると、社内向けのよくある質問集を短時間で作れます。

回答の中身が制度と合っているかは、人が確認してください。AIは一般論を混ぜることがあります。自社の規程にない話が紛れ込んだまま社内に配ると、後で訂正が必要になります。

3. 研修教材と設問の下書き

社内研修の資料づくりも、下書きを任せられる仕事です。伝えたい要点を渡して、章立て、説明文、理解度チェックの設問まで出させます。人が行うのは、自社の事例に差し替えることと、要点の取捨選択です。社内教育の設計そのものは生成AIの社内教育を続く仕組みにする設計で扱っています。

人事以外の部門の活用例は、生成AIの業務活用事例(部門別・業種別)で見渡せます。

やってはいけない4つの使い方

人事でのAI利用には、越えてはいけない線があります。

言い換えると、「個人が特定できる情報を入れない」「決定を任せない」の2つを守れば、人事でAIを使える範囲はかなり広がります。この線引きを全社のルールとして書く方法はAI利用規程の作り方にまとめています。

そのまま使える指示文の型

研修でお配りしている指示文の骨格を、人事向けに置き換えると次のようになります。

あなたは中小企業の人事担当です。
【目的】経理担当者の中途採用の求人票をつくる
【会社】社員30名・BtoBのメーカー・年間の決算は3月
【任せたい仕事】月次の記帳と締め、請求と支払、給与計算の補助
【求める経験】経理実務3年以上、クラウド会計の使用経験
【語り口】誇張しない。実際の仕事内容が具体的に伝わること
まず構成案を出し、私の確認を待ってから本文を書いてください。

ポイントは最後の一行です。いきなり本文を書かせず、構成で一度止める。ここで方向を直すと、書き直しの手間を減らせます。指示文の組み立て方はプロンプトの書き方で解説しています。

人事にAIを取り入れる3つの手順

  1. 入れてよい情報の線を決める。個人が特定できる情報は入れない、を最初に全員へ共有します。ここを飛ばして使い始めると、後から取り返せません。
  2. 文章仕事を1つ選んで型にする。求人票でも問い合わせ集でも構いません。1つを型にして、人事メンバー全員に配ります。
  3. 使った結果を見て、型を直す。出来がよかった指示文は共有し、うまくいかなかった例も残します。この積み重ねが部門の資産になります。

まとめ

人事で生成AIが効くのは、求人票・スカウト文・社内問い合わせ・研修教材といった「つくる・整理する」仕事です。合否や評価という「人について決める」仕事は、人が担い続ける領域です。個人が特定できる情報を入れないこと、決定を任せないこと。この2本の線を先に引いてから、文章仕事を1つずつAIに任せていってください。

ノセカエの研修は座学3割・実習7割です。人事の方が参加される回では、実際の求人票や社内案内をその場で題材にして、持ち帰れる型をつくります。社員の育成を目的とした研修は、条件によって助成金の対象となる可能性があります。考え方はAI研修の助成金で整理しています。

注意事項

個人情報の取り扱いや労務に関する判断は、自社の規程と法令に基づいて行い、必要に応じて専門家にご確認ください。助成金は要件が年度ごとに見直されることがあり、支給は審査により決まります。最新の支給要領でご確認ください。

座学3割・実習7割。貴社の業務を題材に、その場でAIに載せ替えます。

業務内容を伺い、AIに任せられる作業と進め方を整理します。

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お電話でのご相談:03-6820-2744(平日10:00〜18:00)

浅香 祐輔

この記事を書いた人

浅香 祐輔(Never Red株式会社 代表取締役)

大手コンサルティングファーム(アクセンチュア/アビーム)出身。DX・業務改革・SAP導入が専門で、50名超のチームでPMを担当。法人向け生成AI研修「ノセカエ」の講師を務める。

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