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リスキリング助成金とは?その呼び名が指す制度と、生成AI研修で使うときの見分け方

リスキリング助成金とは?その呼び名が指す制度と、生成AI研修で使うときの見分け方

この記事の要点

  • 「リスキリング助成金」は一つの制度の名前ではありません。会社が受け取る助成金と、社員個人が使う支援をまとめて指す呼び名です。
  • 会社が受け取る国の助成金で、名前に「リスキリング」が入るのは、人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースです。令和8年度末(2027年3月31日)までの時限措置です。
  • 会社が生成AI研修に使うなら、国の助成金と、所在地の自治体の助成金を確認します。どちらも研修を始める前の手続きが要ります。
目次
  1. 「リスキリング助成金」と呼ばれやすい制度
  2. リスキリング助成金はいつまで使えるか(令和8年度末までの時限)
  3. 会社が生成AI研修に使うなら、国の助成金と自治体の助成金
  4. 呼び名で探すと起きやすい取り違え
  5. ノセカエの場合
  6. よくある質問
  7. 参考資料・注意事項

「リスキリング助成金」という名前の、国の制度が一つあるわけではありません。この呼び名は、社員の学び直し(リスキリング)の費用を支援するいくつかの制度をまとめて指しています。中には、会社ではなく社員個人が使う制度も含まれます。

この記事では、この呼び名で調べたときに出てくる制度を、誰が受け取るかといつまで使えるかで整理します。扱うのは、会社が社員に受けさせる研修に使える制度です。個人が自分で申し込む制度は、別物として区別だけしておきます。内容は2026年10月時点のものです。

「リスキリング助成金」と呼ばれやすい制度

2026年10月時点で、この呼び名で出てくる制度を並べます。

表1 「リスキリング助成金」と呼ばれやすい制度

制度実施受け取る人生成AI研修との関係
人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)厚生労働省・都道府県労働局会社(事業主)新規事業やDX化に伴う訓練が対象。会社が受け取る国の助成金で、名前に「リスキリング」が入る
人材開発支援助成金(人材育成支援コース・人への投資促進コース)厚生労働省・都道府県労働局会社(事業主)名前に「リスキリング」は入らないが、職務に関連した訓練が対象になる
DXリスキリング助成金(令和8年度)公益財団法人東京しごと財団都内の中小企業等DX推進のための研修が対象。3時間以上10時間未満の短い研修向け
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業経済産業省補助は講座を提供する事業者に入り、受講する個人(在職者)の負担が軽くなる在職中で、転職を目指す個人向け。会社が社員に受けさせる研修の制度ではない
教育訓練給付金厚生労働省・ハローワーク受講した本人厚生労働大臣が指定した講座を、本人が受けた場合の給付

図1 呼び名と制度の対応

会社が受け取る
社員に受けさせる研修の費用
国人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コースほか)
自治体東京都のDXリスキリング助成金など
窓口労働局、自治体の財団
個人が使う
自分で申し込む講座の費用
国リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
国教育訓練給付金
窓口講座の事業者、ハローワーク

会社の研修計画で見るのは、左の列だけです。

表の下の2つは、社員個人が自分の学び直しに使う制度です。経済産業省の事業は、補助が講座を提供する事業者に入り、受講する個人の負担が軽くなる仕組みです。教育訓練給付金は、受講した本人が受け取ります。どちらも、会社の研修計画とは申請者も窓口も違います。会社が受け取る制度と個人が使う制度の違いはリスキリングの補助金と助成金の違いで詳しく整理しています。

リスキリング助成金はいつまで使えるか(令和8年度末までの時限)

会社が受け取る国の助成金で、名前に「リスキリング」が入るコースは、期限つきの制度です。厚生労働省のパンフレットは、事業展開等リスキリング支援コースを「令和4年~8年度の期間限定の助成金として創設」したと説明し、助成率の表に「令和8年度末までの時限措置」と書いています。令和8年度末は、2027年3月31日です。

制度の期限とは別に、手続きの期限があります。動かせないのは次の2つです。

図2 いつまでに何をするか(事業展開等リスキリング支援コース)

期限1計画届訓練開始日の6か月前から1か月前まで
実施訓練計画に沿って、10時間以上
期限2支給申請訓練終了日の翌日から2か月以内
制度の期限コースそのものが、令和8年度末(2027年3月31日)までの時限措置

研修の日が決まれば、計画届の期限が決まります。

年度末に近い研修は、受付の扱いを労働局に確かめる

2027年2月や3月に始める研修で、計画届をいつまで受け付けるかは、パンフレットからは読み取れません。年度末に近い日程を組む場合は、日程を決める前に、管轄の労働局に確かめてください。

東京都のDXリスキリング助成金は年度ごとの制度で、令和8年度の申請受付期間は、令和8年3月1日から令和9年2月28日までです。

会社が生成AI研修に使うなら、国の助成金と自治体の助成金

国:事業展開等リスキリング支援コース

新規事業の立ち上げなどの事業展開、または企業内のDX化・GX化に伴って必要になる知識・技能を習得させる訓練が対象です。中小企業の経費助成率は75%、実訓練時間は10時間以上が要件です。訓練中の賃金の一部も助成されます。

令和8年8月3日以降に提出する計画届からは、DX化・GX化の訓練でも、特定の業務への適用を伴わない汎用的な内容(例:汎用的なプロンプトの作り方だけを学ぶ訓練)は助成対象外になりました。同じ労働者の受講は1年度3回まで、そのうちeラーニングは1回までです(経過措置あり)。「リスキリング」と名の付くコースだから生成AI研修なら何でも対象になる、というわけではありません。どこまでが「事業展開」に当たるかは事業展開等リスキリング支援コースの対象範囲で、ほかのコースとの選び分けは人材開発支援助成金の全体像で整理しています。

自治体:東京都のDXリスキリング助成金

都内の中小企業等が、DX推進に必要な研修を従業員に受けさせた場合に、助成対象経費の4分の3(受講者1人1研修あたり上限7万5,000円、1社あたり上限100万円)を助成する制度です。令和8年度は、1研修の総研修時間が3時間以上10時間未満であること、研修開始予定日の1か月前までに交付申請することなどが要件とされています。

国の人材開発支援助成金は実訓練時間10時間以上が要件です。3時間以上10時間未満の研修は東京都の制度(都内の中小企業等)、10時間以上の研修は国の制度という形で、時間数によって候補が分かれます。東京都の制度は、同じ研修について国や地方公共団体から助成を受けていないことが要件です。1つの研修で両方を使うことはできません。都外の会社は、所在地の自治体に独自の制度があるかを確認してください。

呼び名で探すと起きやすい取り違え

国の助成金の助成率、期限、対象になる研修の条件はAI研修の助成金にまとめています。研修の中身と進め方はリスキリング研修の進め方で扱っています。

先に見るのは、受け取る人と研修の時間数

制度の名前から探すと、個人向けの制度と混ざります。会社が受け取る制度に絞り、研修の時間数で候補を分けます。10時間以上の研修は国の制度、3時間以上10時間未満の研修は東京都の制度(都内の中小企業等)です。

ノセカエの場合

ノセカエの法人研修は座学3割・実習7割で、受講者が自分の業務を持ち込み、その場でAIに載せ替えます。助成金対応プラン(2日間・計10時間から)は、人材開発支援助成金の対象となり得る形で設計しています。提携する社会保険労務士が、対象になり得るかを無料で診断します。助成金の支給を保証するものではありません。

この記事のまとめ

  • 「リスキリング助成金」は、会社が受け取る助成金と、個人が使う支援をまとめた呼び名。
  • 国の事業展開等リスキリング支援コースは、令和8年度末(2027年3月31日)までの時限措置。
  • 手続きの期限は、計画届(訓練開始日の6か月前から1か月前まで)と支給申請(訓練終了日の翌日から2か月以内)。
  • 3時間以上10時間未満の研修は東京都の制度(都内の中小企業等)。都外の会社は、所在地の自治体の制度を確認する。

よくある質問

リスキリング助成金は、いつまで使えますか

国の事業展開等リスキリング支援コースは、令和8年度末(2027年3月31日)までの時限措置です。計画届は訓練開始日の6か月前から1か月前までに出します。年度末に近い研修は、受付の扱いを管轄の労働局に確かめてください。

個人でも、リスキリング助成金を受け取れますか

人材開発支援助成金は、会社(事業主)が受け取る制度です。個人が使えるのは、経済産業省のリスキリングを通じたキャリアアップ支援事業や、教育訓練給付金などの別の制度です。経済産業省の事業は、補助が講座を提供する事業者に入り、受講する個人の負担が軽くなります。対象者と窓口が違うので、それぞれの公式の案内を確認してください。

生成AI研修は、リスキリング助成金の対象になりますか

研修の中身と手続きによります。事業展開等リスキリング支援コースでは、特定の業務への適用を伴わない汎用的な内容は、令和8年8月3日以降の計画届から対象外です(経過措置あり)。対象になるかどうかは、労働局の審査で決まります。

半日の研修でも、使える制度はありますか

国の人材開発支援助成金は、実訓練時間10時間以上が要件です。東京都のDXリスキリング助成金は、3時間以上10時間未満の研修が対象です。都外の会社は、所在地の自治体の制度を確認してください。

参考資料・注意事項

  • 厚生労働省「人材開発支援助成金」
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/d01-1.html
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(詳細版)令和8年8月3日版」
    https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731978.pdf
  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)改正:令和8年8月3日からの変更点について」
    https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731966.pdf
  • 公益財団法人東京しごと財団「令和8年度DXリスキリング助成金」
    https://www.koyokankyo.shigotozaidan.or.jp/jigyo/skillup/skill-R8dx-risk.html
  • 経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」
    https://careerup.reskilling.go.jp/worker/
  • ハローワークインターネットサービス「教育訓練給付制度」
    https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_education.html

最終確認:2026年10月2日。本記事は一般的な制度の整理で、個別の支給の可否を判断するものではありません。助成率・上限額・受付期間は年度により変わるため、実際に使う際は各制度の最新の公式情報をご確認ください。申請書類の作成・提出の代行は社会保険労務士の業務で、当社では行いません。

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浅香 祐輔

この記事を書いた人

浅香 祐輔(Never Red株式会社 代表取締役)

大手コンサルティングファーム(アクセンチュア/アビーム)出身。DX・業務改革・SAP導入が専門で、50名超のチームでPMを担当。法人向け生成AI研修「ノセカエ」の講師を務める。

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