役員と現場を同じ日に受けさせてよいか|一緒にすると決まりが早い場面と、誰も口を開かなくなる場面

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役員が3人、管理職が5人、現場の担当が12人。全部で20名なら1回の研修に収まるので、同じ日にまとめて受けてもらいたい。中小企業の人事や経営者の方から、こうした組み方を相談されることがあります。回数を減らせば費用も日程調整の手間も減るので、自然な発想です。
当社の考えでは、同じ日にまとめてよいかは、研修の中身で決まります。見るのは3つです。その場で決めてほしいことがあるか、手を動かす演習が中心か、上司の前で失敗を見せられる関係か。以下では、合同にすると決まりが早くなる場面と、誰も口を開かなくなる場面を分けて、分ける場合の組み方まで整理します。
先に、まとめる側の弱点を書いておきます。1回にまとめると研修費は下がりますが、人数と立場の幅が広がるぶん、最初に削られるのは演習の時間です。この点は、人数の上限を扱った研修の人数は1回何人までかと同じ結論になります。
1. 合同にすると決まりが早くなるのは、その場で決裁が要るとき
役員と現場が同じ部屋にいることの利点は、決めることがその場で決まる点にあります。たとえば研修の中で、どの業務からAIを使い始めるか、社内でどのツールを使ってよいかを話し合う時間を取るなら、決裁する人がいないと話が持ち帰りになります。
現場の担当が「この作業ならAIに下書きさせられる」と演習で気づき、役員が「それなら来月から試してよい」とその場で言える。こうした流れは、別々の日に受けていると起きません。研修のあとで稟議を回しているうちに、演習で出た案が忘れられていくことがあるからです。
ただし、決裁が要る話し合いは研修の一部で足ります。研修全体を合同にしなくても、最後の30分だけ役員に入ってもらう形でも同じ効果があります。
2. 手を動かす演習が中心なら、分けたほうが進む
当社の研修は座学3割・実習7割で、実習では受講者が自分の業務を題材にAIを操作します。この形の研修で役員と現場を同じ日にすると、次のことが起きやすくなります。
- 操作に慣れた現場の担当と、初めて触る役員とで、進む速さが大きく違う。講師が遅い人に合わせると、早い人の手が止まる。
- 題材にする業務が違う。現場は請求書の確認や問い合わせの返信、役員は会議資料の要約や経営判断の材料集めで、同じ演習が両方に合わない。
- 役員の画面に講師が付きっきりになり、現場の質問が後回しになる。
1回最大20名という上限は、講師が全員の画面を見て回れる人数から決めています。20名の中に進む速さの違う層が混ざると、実質的に見て回れる人数は減ります。
3. 失敗を見せられない関係なら、同じ部屋では誰も話さない
3つめは、演習の出来とは別の話です。AIの研修では、うまくいかなかった指示文や、間違った答えをそのまま使いかけた例を共有する時間の学びが大きくなります。
ところが社長や役員が同じ部屋にいると、現場の担当は失敗例を出したがりません。「自分の仕事をAIに任せられる」と言うことが、評価や人員の話につながると受け取られる会社もあります。そういう空気の会社では、合同にすると質疑の時間が静かになり、研修が一方通行になります。
ここは会社ごとの関係で決まるので、日頃の様子を知っている人事の方の判断が頼りになります。迷うなら、過去の社内研修で役員がいた回といなかった回で、質問の数がどう違ったかを思い出してみてください。
役職ではなく年齢層の違いで同じことが気になる場合は、50代以上の社員に、生成AI研修をどう受けてもらうかを参照してください。操作に慣れた人と業務に詳しい人を2人1組にする進め方を扱っています。
4. 3つの条件で組み方を決める
1〜3の条件ごとに、向いている組み方を表にしました。
| 条件 | 当てはまるとき | 向いている組み方 |
|---|---|---|
| (1) その場で決裁が要る | 使い始める業務やツールを研修中に決めたい | 役員は最後の話し合いの時間だけ合流する |
| (2) 演習が中心 | 受講者が自分の業務を題材にAIを操作する | 役員と現場を別の回にする。役員は短い回でよい |
| (3) 失敗を見せにくい | 上司の前で質問や失敗例が出にくい社風 | 演習と質疑は階層ごとに分け、結果だけを役員に共有する |
3つとも当てはまらない会社、たとえば全員で10名ほどで、日頃から役員と現場が同じ席で話している会社なら、同じ日にまとめても大きな問題は出にくいはずです。逆に(2)と(3)の両方に当てはまるなら、費用が上がっても分けたほうが、研修のあとに使われやすくなります。
役員から先に入れるか現場から先に入れるかという順番の問題は、経営層向け生成AI研修は役員から入れるか現場から入れるかで扱いました。誰を対象者にするかの決め方は生成AI研修の対象者は全員か選抜かにあります。
5. 人数が少ない会社で分けるときの現実的な形
中小企業では、役員だけ、管理職だけで1回を組むと3〜5人になり、研修として割高に感じられます。その場合は、次のような形が現実的です。
- 役員は短い回、現場は長い回にする。役員には90分で、方針とルールを決めるための回を用意し、現場には半日以上の演習中心の回を用意する。
- 管理職は現場の回に入れる。管理職は、部下がAIで作った資料を確認する立場になります。演習で同じ操作を経験しておくほうが、あとで確認しやすくなります。
- 同じ日の午前と午後に分ける。日程調整の手間は1日分で済み、演習の時間は階層ごとに確保できます。
管理職が少人数の会社での組み方は、中小企業の管理職研修でも整理しています。
6. ノセカエでのご提案のしかた
当社では、お問い合わせの段階で受講者の階層と人数をうかがい、合同にするか分けるかを研修の内容と合わせてご提案します。料金は料金表のとおりで、経営層向けセミナー(90分)と半日研修(3時間)を組み合わせることもできます。1回あたりの受講は最大20名です。研修全体の考え方は生成AI研修とはにまとめています。
まとめ
役員と現場を同じ日に受けさせてよいかは、その場で決裁が要るか、演習が中心か、失敗を見せられる関係か、の3つで決まります。決裁のためなら役員は最後だけ合流すれば足り、演習が中心なら分けたほうが進みます。費用だけで1回にまとめると、演習の時間が最初に削られることを覚えておいてください。
参考資料・注意事項
本記事は、当社が研修のご相談を受ける中で整理した考え方です。研修の効果は、受講者の構成や業務の内容、研修後の運用によって変わります。料金と受講人数の条件は、ノセカエのトップページの料金表でご確認ください。最終確認:2026年9月29日。
合同にするか分けるかから、一緒に決めます。
受講する方の階層と人数、題材にしたい業務、その場で決めたいことをうかがい、1回にまとめるか分けるかを、30分の無料相談で確認します。
自社向けの研修内容を相談する →お電話でのご相談:03-6820-2744(平日10:00〜18:00)
