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研修の人数は1回何人までにするか|人数が増えると最初に削られるのは実習の時間

研修の人数は1回何人までにするか|人数が増えると最初に削られるのは実習の時間
目次
  1. 1|人数が増えても座学の時間は変わらない
  2. 2|人数が増えたときに削られていく順番
  3. 3|ノセカエが1回最大20名としている理由
  4. 4|見積の前に研修会社へ聞く3つの質問
  5. 5|20名を超えるときの回の分け方
  6. 6|助成金を使う予定がある場合は、分け方を計画届より先に決める
  7. ノセカエの受講人数の条件
  8. まとめ
  9. 注意事項

生成AI研修の1回に、何人まで入れてよいか。発注の前にこれを決めておきたい人事・研修担当の方のための整理です。回数を増やせば費用も日程調整も増えるので、40人、60人を1回で済ませたいという事情はよく分かります。

ただ、人数を増やしたときに削られるのは座学ではなく実習の時間です。しかも見積書の上ではその変化が見えません。以下では、人数が増えると研修の中で何から順に削られるのか、見積の前に何を聞けばよいか、20名を超えるときにどう分けるかを順に説明します。

なお、ノセカエは1回の受講を最大20名としています。当社の研修は座学3割・実習7割で組んでおり、それ以上の人数ではこの比率を保てないためです。1回にまとめたい会社には使いにくい条件だと思いますので、先にお伝えしておきます。人数が少なすぎて研修が成り立ちにくい場合については、人数が揃わない中小企業の管理職研修の組み方で扱っています。

1|人数が増えても座学の時間は変わらない

講師が前で話す座学は、10人でも100人でも、かかる時間は大きくは変わりません。スライドを見せて、話して、質問を受ける。人数が増えて増えるのは、質問の数くらいです。

実習は違います。受講者が自分でAIに指示を書き、出てきたものを直し、詰まったら講師に聞く。実習の時間は、1人ひとりの画面で起きることの合計なので、人数に比例して重くなります。

研修の枠は3時間なら3時間で決まっています。人数が増えて実習が回らなくなると、講師は時間内に終えるために実習を短くし、話で補います。見積書の上では「半日研修・3時間」のまま、中身が講演に近づいていくわけです。受講者は話としては理解できるので満足度アンケートは悪くならないことがありますが、翌週には誰も使っていない、という結果になりやすい形です。

2|人数が増えたときに削られていく順番

当社が研修を組むなかで、人数の影響が出やすいと考えている場所を、影響が出る順に並べます。

順番落ちるものなぜ人数で落ちるか
1詰まった人を戻す時間講師が1人で画面を回る場合、1人にかけられる時間は人数で割られる
2自社の業務を持ち込む実習受講者ごとに題材が違うので、講師が1人ずつ中身を読む必要がある
3できたものを見せ合う時間共有の時間は、発表する人数にほぼ比例する
4開始直後の立ち上がりログインできない・画面が違う、という人が出る確率は同じでも、人数分だけ人が増える
5その場での質問人数が多い部屋ほど、手を挙げて聞く人が減る

詰まった人を戻す時間(1番目)

単純な割り算をしてみます。3時間の研修で、実習とワークに使える時間を約2時間とします。講師が1人で全員の画面を順に回るとすると、20名なら1人あたり6分、40名なら3分です。3分では、詰まった理由を聞いて直し、次に進めるところまで届きません。実際には詰まる人が一部に偏るので平均どおりにはなりませんが、偏るぶん、残りの人にはまったく手が回らなくなります。

自社の業務を持ち込む実習(2番目)

当社の研修では、受講者が実際に使っている見積書や報告書、議事録を題材にして、その場でAIを使って作り直すところまで進めます。研修で習ったことが「自分の仕事で使える」に変わるのはこの場面です。ただ、題材が1人ずつ違うので、講師は1人ずつ中身を読まないと助言ができません。人数が増えると、講師は全員共通の練習問題に切り替えざるを得なくなります。共通問題は解けても、自分の業務に戻ったときに手が止まる。人数が増えると削られやすく、削られたときに効果が大きく落ちるのがこの部分です。

見せ合う時間と開始直後の立ち上がり(3番目以降)

見せ合う時間は、人数が倍になれば倍かかります。開始直後に「ログインできない」という人が数人出るだけで、最初の15分がなくなることもあります。当日に手が止まる原因と前の週までに確かめておくことは、生成AI研修の当日に向けた事前準備にまとめています。

3|ノセカエが1回最大20名としている理由

20名という数は、業界の決まりでも、調査で出した数字でもありません。当社の研修の組み方で、実習7割を保てる上限として決めている数です。実習中心の研修がツール紹介型の研修と何が違うのかは、生成AI研修とは何をする研修かで説明しています。

この3つが同時に成り立つのは、当社のやり方ではこのあたりまで、という判断です。研修会社によって講師の人数や進め方が違うので、上限の数が違うのは当然です。他社の「50名まで可」が間違っているという意味ではありません。確かめていただきたいのは数そのものより、その人数で実習が何分あり、誰が画面を見て回るのか、のほうです。

4|見積の前に研修会社へ聞く3つの質問

見積を依頼するときに上限の人数だけを聞くと、「大丈夫です」という答えが返ってくることが多いと思います。代わりに、次の3つを聞いてみてください。

(1) 実習は、何分ありますか

カリキュラムの時間割で、受講者が手を動かしている時間が何分か。座学と実習の比率を、人数が増えても同じに保てるのか。

(2) 実習のあいだ、画面を見て回るのは何人ですか

講師1人か、補助の人がつくのか。つくなら、その人は受講者の質問に答えられる人か。

(3) 題材は、全員共通ですか、自社の業務ですか

自社の業務を持ち込めるなら、その人数で講師が読み切れるのか。共通問題だけなら、研修後に自社の業務へ移す手立ては何か。

この3つを揃えて聞くと、各社の見積書を同じ条件で比べられます。同じ「30名・半日」でも見積書の中身が大きく違う理由や、人数を増やしたときの費用の変わり方は、生成AI研修の相見積の比べ方で扱っています。

5|20名を超えるときの回の分け方

受講させたい人が40名、60名いる場合、分け方はいくつかあります。どれが合うかは会社の事情で変わります。

分け方向いている会社気をつけること
部門ごとに回を分ける部門によって扱う文書が違う(営業は提案書、管理部門は報告書など)回数分の費用と日程がかかる。ただし題材が揃うので、実習の中身は濃くなる
同じ中身を、日を変えて繰り返す業務を一度に止められる人数に限りがある先に受けた回の人と後の回の人で、社内の話がかみ合わない期間ができる
最初の1回だけ、先に使う人を集める全員に広げる前に、社内で教えられる人を作りたい最初の回の人選で、その後の広がり方が決まる

部門で分けるか、人を選んで先に受けてもらうかは、生成AI研修を全員受講にするか選抜にするかの決め方で詳しく扱っています。業務を一度に止められない会社で回をどう刻むかは、分割研修と連続研修の選び方が参考になります。回を分けると、1回あたりの人数が当日までに減ったときの扱いも回ごとに効いてきます。下限人数やキャンセル料の条件は研修を延期・中止したときのキャンセル料と最低人数で整理しています。

オンラインで同時に受ける形では、人数の影響がさらに大きくなります。講師から受講者の画面が見えないので、詰まっている人に気づくのが遅れるためです。受講形式の選び方は集合・オンライン同時・録画の比較にまとめています。

6|助成金を使う予定がある場合は、分け方を計画届より先に決める

人材開発支援助成金などを使う予定がある場合、研修の組み方によっては対象になる可能性があります。ただし、回を分けるかどうか、誰がどの回を受けるかは、訓練の計画届を出す段階で決まっている必要があります。計画届を出したあとで「人数が多いので分けたい」となると、手続きのやり直しが必要になることがあります。制度の全体像は人材開発支援助成金で生成AI研修に使えるコースで説明しています。支給の可否は審査によって決まります。

ノセカエの受講人数の条件

まとめ

1回に何人入れられるかは、実習の時間を何分保てるかで決まります。人数が増えると、詰まった人を戻す時間、自社の業務を持ち込む実習、見せ合う時間の順に削られ、しかも見積書の上には表れません。見積を依頼するときは、上限の人数ではなく、実習の分数、画面を見て回る人の数、題材が自社の業務かどうかを聞いてください。

注意事項

人数が増えたときに削られる順番、1人あたりの時間の割り算、最大20名とする理由は、当社の研修の組み方と実施経験に基づく整理で、統計調査に基づくものではなく、他社の受講人数の妥当性を評価するものでもありません。助成金は審査によって支給の可否が決まり、当社は支給を約束するものではありません。助成金の申請書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務であり、当社では行いません。制度は改定されることがあるため、最新の公表資料と管轄の都道府県労働局でご確認ください。

受講させたい人数から、回の分け方を一緒に考えます。

受講させたい人数と部門、業務を一度に止められる人数、助成金を使う予定の有無をうかがい、何回に分けるかを、30分の無料相談で確認します。

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浅香 祐輔

この記事を書いた人

浅香 祐輔(Never Red株式会社 代表取締役)

大手コンサルティングファーム(アクセンチュア/アビーム)出身。DX・業務改革・SAP導入が専門で、50名超のチームでPMを担当。法人向け生成AI研修「ノセカエ」の講師を務める。

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