ChatGPT研修の内容と進め方|持ち込んだメモを成果物に変える実習から入る

この記事の要点
- ChatGPT研修は、機能の説明からでなく、受講者が持ち込んだメモをその場で成果物に変える実習から入ると、業務で使われやすくなります。
- 学ぶことは、指示の書き方、自社の業務での実習、入力してよい情報と出力の確かめ方の3つです。
- 研修の前に、どのアカウントで受けるかを決めます。個人のアカウントのままだと、作ったものが会社に残りません。
目次
社員向けにChatGPTの研修を探している人事・経営者の方に向けて、研修で何を学ぶのか、半日でどこまで進むのか、申し込む前に何を決めておくのかをまとめます。当社(ノセカエ)がトップページで公開している半日研修の時間割を例にしています。
ChatGPT研修で学ぶこと
ChatGPT研修で学ぶことは、大きく3つに分かれます。操作そのものは難しくないので、時間をかけるのは2つ目と3つ目です。
基本の使い方と指示の書き方
ChatGPTは、日本語で頼みごとを書くと、文章で答えを返すツールです。頼み方で答えの質が変わるので、最初に指示(プロンプト)の書き方を学びます。押さえるのは、誰に向けた何の文書か、材料は何か、どんな形で返してほしいかの3点を書くことです。難しい型を覚えるより、この3点を毎回書く習慣のほうが、業務では効きます。書き方の詳しい例はプロンプトの書き方にまとめています。
自社の業務を題材にした実習
研修の中心は実習です。用意された例題でなく、受講者が普段の仕事で書いているメモや資料を題材にします。当社の研修では、受講者が自分の「雑なメモ」を持ち込み、その場で成果物に変えます。
図1 持ち込んだメモが、送付メールになるまで
自分のメモで一度通すと、翌日からどの作業を任せるかを自分で決められます。
同じ流れで、見積書、報告書、議事録、販促の文章の作成や、Excelの集計も実習します。機能の説明を先に聞くより、自分の仕事が1つ片付く体験を先にしたほうが、研修のあとも使われやすいと当社は考えています。
入力してよい情報と、出力の確かめ方
業務で使うには、2つの決まりが要ります。1つは、何を入力してよいかです。顧客の名前、個人情報、未公開の数字をそのまま入力してよいかは、会社として決めておきます。もう1つは、出力をどう確かめるかです。ChatGPTは、もっともらしい誤りを書くことがあります。日付、金額、固有名詞、引用した決まりは、元の資料と照らして確かめます。
出力は下書きとして扱う
社外に出す文書は、AIが作ったものをそのまま送らず、担当者が確かめてから使います。誰が確かめるかを決めていないと、誤りが外に出たときに責任の所在があいまいになります。
入力の決まりの作り方は、生成AIのセキュリティで整理しています。
カリキュラムの例(半日研修3時間の時間割)
当社の半日研修(3時間)の時間割は、次のとおりです。約7割が実習とワークです。
表1 半日研修(3時間)の時間割
| 時間 | 内容 | 形式 |
|---|---|---|
| 0:00〜0:30 | 生成AIで何が変わるのか。経営の視点での整理と、他社の活用事例 | 座学 |
| 0:30〜2:00 | 文書作成、要約、メール作成、表計算をAIで効率化する。自社の業務を持ち込む | 実習 |
| 2:00〜2:45 | 「AIに渡せる仕事」の棚卸しマップ。部署ごとに、月に何時間削減できるかを試算する | ワーク |
| 2:45〜3:00 | セキュリティと社内ルール。質疑応答 | 座学・質疑 |
図2 半日研修3時間の配分
- 30分座学何が変わるのかを整理する
- 90分実習自社の業務でAIを使う
- 45分ワーク任せる仕事を棚卸しする
- 15分座学・質疑セキュリティと社内ルール
180分のうち135分が、受講者が手と頭を動かす時間です。
ワークでは、部署ごとにAIに渡せる仕事を洗い出し、誰がどの作業から始めるかを書き出します。研修が終わるときに、明日からAIに任せる作業が決まっている状態を目指します。
対象者と人数(1回最大20名)
当社の研修は、1回あたり最大20名です。実習の時間に講師が受講者を見て回れる人数として、この上限を置いています。20名を超える場合は、複数回に分けるか、個別にご相談のうえ対応します。
職種を問わず参加いただけます。パソコンが得意でない方でも、基本的な文字の入力ができれば参加できます。実習は、日本語で指示を書くことが中心だからです。受講者の慣れに合わせて、カリキュラムを調整します。
役員や幹部の方には、90分の経営層向けセミナーがあります。全員に受けさせるか、先に使う部署から始めるかは、全員受講か選抜かの判断を参考にしてください。
ChatGPT研修の費用
当社の場合、半日研修(3時間)が40万円、1日研修(6時間)が60万円、経営層向けセミナー(90分)が15万円です(いずれも税別)。1回あたりの固定額なので、上限の20名に近いほど、1人あたりの額は下がります。
他社の公開講座やeラーニングを含めた費用の見方と、1人あたり・1時間あたりに割って比べる方法は、ChatGPT研修の費用相場にまとめています。
研修の前に決めること:アカウントと契約
研修の前に決めておきたいのが、受講者がどのアカウントで受けるかです。各自の個人のアカウントで受けると、演習で作った指示文や成果物が会社に残らず、退職や異動のときに引き継げません。入力した内容がモデルの学習に使われるかどうかの設定も、個人任せになります。
ChatGPTの法人向けプランには、BusinessとEnterpriseがあります。OpenAIの料金ページによると、Businessは2名から契約でき、標準シートは年額課金で1人あたり月3,050円です(2026年10月1日に確認。税の扱いは料金ページに記載なし)。法人向けプランでは、管理者がメンバーをまとめて管理できます。
研修の内容によっては、無料のプランでも体験できます。ただ、研修のあとに業務で使い続けるなら、研修の前に契約の形を決めておくほうが、やり直しが少なく済みます。選び方はChatGPTの法人アカウントと契約で扱っています。
研修のあとも使われ続けるために
研修の直後は使ってみようという気持ちが高くても、業務に戻って分からない点が出ると、そこで止まります。当社の研修には、終了後1か月の質問対応が付いています。使い始めて出てきた疑問を、その期間に解消していただけます。
社内でできることもあります。
- 研修で作った指示文を、部署の共有の場所に置く。
- うまくいった使い方を、朝会や定例で1つずつ紹介する。
- 管理職が、AIで作った下書きを受け取る側の確かめ方を決める。
定着の進め方は、社員にChatGPTを定着させる方法で扱っています。
研修の成果は、当日でなく翌月に見る
研修の1か月後に、ワークで書き出した「AIに任せる作業」がどこまで実行されているかを、社内で確かめます。実行されていない作業には、止まっている理由があります。
助成金を使う場合
ChatGPT研修の費用は、要件を満たせば、厚生労働省の人材開発支援助成金の対象となる可能性があります。ただし、実訓練時間が10時間以上という条件があり、半日や1日の研修は対象に入りません。令和8年8月3日以降に出す計画届からは、汎用的なプロンプトの作り方だけを学ぶ訓練が対象外とされた(経過措置あり)ので、受講者の業務に当てはめた内容で組む必要があります。支給されるかどうかは審査により異なります。条件と期限はAI研修の助成金にまとめています。
ノセカエのChatGPT研修
ノセカエの研修では、ChatGPTやClaudeなどの主要なツールを使います。座学3割・実習7割で、貴社の業務を題材に進めます。自社で契約する場合のプランの選び方と、セキュリティの設定もご案内します。AI利用規程のひな形をお渡しするので、研修のあとに社内のルールを整える土台にできます。
表2 ノセカエのプランと料金(税別)
| プラン | 時間 | 内容 | 料金 |
|---|---|---|---|
| 経営層向けセミナー | 90分 | 役員・幹部向け | 15万円 |
| 半日研修 | 3時間 | 最大20名、実習型、AI利用規程のひな形付き | 40万円 |
| 1日研修 | 6時間 | 最大20名、部門別ワークと導入計画の作成 | 60万円 |
| 助成金対応プラン | 2日間・計10時間から | 最大20名 | 98万円 |
お申し込みから最短2週間で開催します。オンラインでも開催できます。講師は代表の浅香で、アクセンチュアとアビームでDX・業務改革・SAP導入に携わってきました。研修会社を比べるときの基準は、法人向けAI研修の選び方をご覧ください。料金の最新の記載はノセカエのトップページの料金表にあります。
この記事のまとめ
- 学ぶのは、指示の書き方、自社の業務での実習、入力と確認の決まりの3つ。
- 実習は、受講者が持ち込んだメモを成果物に変えるところから入る。
- 研修の前に、アカウントと契約の形を決める。
- 成果は、1か月後に任せた作業が実行されているかで確かめる。
よくある質問
- ChatGPTを使ったことのない社員でも受けられますか
受けられます。実習は日本語で指示を書くことが中心で、基本的な文字の入力ができれば参加できます。受講者の慣れに合わせて、カリキュラムを調整します。
- 研修を受けるのに、有料プランの契約は必要ですか
研修の内容によっては、無料のプランでも体験できます。研修のあとに業務で使い続ける場合は、会社としての契約を先に決めておくことをおすすめします。プランの選び方もご案内します。
- 半日の研修で、どこまでできるようになりますか
自分の業務でChatGPTに指示を書き、下書きを作って直すところまでを実習します。研修の終わりには、明日からAIに任せる作業を書き出します。使いこなせるかどうかは、研修のあとに実際の業務で使い続けるかで変わります。
- ChatGPT以外のツールも扱いますか
ノセカエの研修では、ChatGPTやClaudeなどの主要なツールを使います。貴社で契約しているツールがある場合は、お申し込みのときにお知らせください。
参考資料・注意事項
- OpenAI「ChatGPT 料金」
https://chatgpt.com/ja-JP/pricing/ - 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)改正:令和8年8月3日からの変更点について」
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731966.pdf - 厚生労働省「令和8年度版 事業展開等リスキリング支援コースのご案内(令和8年8月3日版)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731978.pdf
最終確認:2026年10月1日。時間割と料金は、ノセカエのトップページに公開している内容です。ChatGPTの料金とプランは改定されることがあるため、契約の前に公式ページでご確認ください。助成金は要件を満たす場合に対象となる可能性があるもので、受給を保証するものではありません。
貴社の業務を題材にした、ChatGPTの研修を組みます。
受講する方の業務と人数、いまのアカウントの状況をうかがい、時間割と題材を、30分のヒアリングで確認します。
自社向けの研修内容を相談する →お電話でのご相談:03-6820-2744(平日10:00〜18:00)
