ノセカエ生成AI研修 by Never Red無料相談

企業研修は何から手をつけるか|階層別・職種別・課題別の3つの切り方

キーワード: 企業研修 | ノセカエ(運営: Never Red株式会社)

「研修をやりたいのですが、何から始めればいいですか」。この形のご相談を、月に何件かいただきます。そのとき私が最初にお聞きするのは、テーマでも予算でもありません。「誰を集めるつもりですか」です。

企業研修の設計で先に決まるのは、中身ではなく集め方です。そして集め方は3つしかありません。階層別(新入社員・中堅・管理職)、職種別(営業・経理・製造)、課題別(離職・生成AI・情報管理)。この3つのどれで切るかを決めないまま中身を選ぶと、内容は立派なのに翌週には誰も何も変えていない、という研修になります。実際、続かなかった研修の理由を伺うと、中身が悪かったという話はほとんど出てきません。集めた単位が合っていなかったという話ばかりです。

この記事は「何から手をつけるか」の順番に絞っています。研修の種類と費用の見方そのものはAI研修とは?に、DXという括りで考える場合はDX研修とはに、人数が揃わない会社の管理職研修は中小企業の管理職研修に整理しています。

切り方は3つしかない

それぞれ、集める単位も、向く場面も、効きにくい場面も違います。

切り方集める単位向く場面効きにくい場面
階層別入社年次・役職毎年同じ人数が入ってくる/等級や評価の制度が既にある同じ立場の人が数人しかいない会社。班が作れず議論にならない
職種別部署・職種使う道具と困りごとが共通している/中身を具体的にしたい一人職種が多い会社。経理1人・広報1人では集まらない
課題別テーマに関係する人(部署横断)変えたいことがはっきりしている/最初の1回テーマが「意識改革」のように曖昧なとき。誰を呼ぶかが決まらない

多くの会社は階層別から入ります。人事の年間計画に載せやすく、対象者を選ぶ理由の説明が要らないからです。ところが、階層別は「今年もやりました」という報告には使えても、何が変わったかを言いにくい形式でもあります。新入社員研修だけは例外で、これは教育というより立ち上げの手続きなので、階層別でやる理由がはっきりしています。

そして階層別で毎年いちばん残りやすいのが、主任・リーダークラスの真ん中の層です。必要性ではなく日程が押さえられないという理由で後回しになります。ここだけは中身より先に時間の切り方を決めたほうが早く、その具体は中堅社員研修|いちばん忙しい層に、いちばん効かせるための時間の切り方にまとめました。

最初の1回は、課題別から入るほうが失敗しにくい

研修をこれから始める会社に、私は課題別をお勧めしています。理由は3つです。

ただし、課題別だけを続けると毎回同じ顔ぶれになります。前向きな人ばかりが参加し、本当に変わってほしい層が一度も来ない、という状態です。ですので2年目からは、課題別で効いた内容を階層別・職種別のプログラムに積み替えていくのが現実的です。順番としては課題別で当てて、階層別で配る。逆順でやると、配ったものが当たっていない状態になります。

手をつける順番を決める、4つの質問

研修会社に相談する前に、社内でこの4つを決めておくと、話が半分の時間で終わります。

  1. 来期までに何を変えたいかを、一文で言えますか。 「人材を育成したい」では研修は設計できません。「見積書の作成を営業が自分で完結できるようにしたい」まで下ろせているかどうかが分かれ目です。
  2. その変化が起きるのは、誰の行動が変わったときですか。 ここで挙がった人たちが対象者です。役職で決めないでください。
  3. その人たちは何人いますか。 3人未満なら、研修という形にせず1対1で進めたほうが安く、速く効きます。研修の体裁を整えることに意味はありません。
  4. 研修が終わった翌週、その人たちに何をやってもらいますか。 ここが空欄のまま当日を迎える研修は、内容にかかわらず定着しません。単発で終わらせない仕組みの話は、当日ではなく前日までに決まっています。

4つ目に答えられないときは、日程を押さえる前に一度止めたほうがよいと思います。会場も講師も予算も揃っているのに、翌週の宿題だけが決まっていない研修を、私は何度も見てきました。

3つ目の質問で「1人ずつ、しかも入社のたびに」という答えになる場合は、ここまでの3つの切り方のどれにも乗りません。日程を合わせる相手がいないためです。この条件で回す型はオンボーディング研修に生成AIを組み込むに分けて書きました。中途入社が中心の会社では、階層別より先にこちらを整えるほうが効きます。

順番を間違えると、こうなる

よくある失敗を3つ、実際に伺った形のまま書きます。

やってしまう形その場で起きること直し方
全社員を一斉に集めて総論を1回自分の仕事に置き換えられる人が2割、残りは他人事として聞く総論は動画や資料で配り、集める回は職種別か課題別に割る
eラーニングを契約して各自に配布初月の受講率は高く、3か月目に1割を切る。見ていないことが誰にも見えない受講そのものを目的にせず、月1回30分でも「やってみた結果」を持ち寄る場を作る
管理職だけに先に受けさせる現場が知らないまま指示だけが降りてきて、抵抗が生まれる管理職向けと現場向けを同じ月に置く。内容は変えてよいが、時期はずらさない

3つ目は特に多いです。管理職研修そのものは必要ですが、新しいやり方を管理職だけが知っている期間を作ると、現場からは「また上が何か言い出した」に見えます。1か月ずらすだけで、印象が変わります。

生成AIを入れるなら、切り方はさらに効く

ここは当社の専門なので、踏み込んで書きます。

生成AI研修を階層別でやると、たいてい誰にも刺さりません。 使う場面が職種でまったく違うからです。経理の方に広告文の作成例をお見せしても、翌日には使いません。同じ会社の同じ半日で、営業には提案書の下書き、経理には仕訳の説明文の整理、総務には社内規程のたたき台と、見せるべき例が別々になります。ですので生成AIは職種別か、課題別で切るのが基本です。

もう一つ、階層で切ってよい例外があります。管理職に対しては、操作ではなく「部下が生成AIで作ったものをどう受け取るか」を扱う場合です。これは職種を問わず共通で、しかも管理職にしかできない仕事です。詳しくは中小企業の管理職研修に書きました。部下の側で何が起きるかは社員がChatGPTを「検索代わり」で止まる理由にまとめています。

なお、研修の中身をどう見分けるかという話は生成AI研修とは?法人向けAI研修の選び方に分けて整理しています。切り方が決まってから、こちらを読んでいただくのが順番としては正しいです。

切り方が決まっても、そのあとに必ず日程で止まります。同じ時間数を細かく分割してよい内容と、分割すると届かなくなる内容があるので、形は先に決めておくほうが安全です。2日連続・1日×2回・半日×4回・90分×8回で、定着・欠席・現場の止まり方がどう変わるかは研修の時間が取れない会社は、どこを削っているかに整理しました。

費用と、助成金の見方

費用は形式で決まります。集合研修(講師が来る半日〜1日)、オンライン、動画配信、1対1、それぞれ単価の考え方が違うため、金額だけを並べても比較になりません。比べるときは「1人あたり」ではなく「1回あたり」で見てください。1人あたりで比べると、人を集めれば集めるほど安く見え、その結果として関係のない人まで呼ぶことになります。効果の見積り方は生成AI研修のROIに整理しました。複数社から見積を取ったあとに手が止まる場合は、講師料・教材費・運営費の3費目に割り直してから並べ直してください。手順は相見積が比べられないのは、何を数えているからかに書いています。

助成金については、会社が計画して実施する訓練であれば、要件を満たすことで対象になる場合があります。人材開発支援助成金には複数のコースがあり、訓練の中身や目的によって見るコースが変わります。ただし、訓練を始める前に計画を届け出ることが要件とされているのが一般的で、実施した後から相談しても間に合いません。制度の全体像は人材開発支援助成金とはをご覧ください。対象になるかどうかの最終的な判断は、管轄の労働局が行います。

ノセカエの立場と、正直に申し上げておくこと

まとめ

企業研修で最初に決めるのは、中身ではなく誰を集めるかです。切り方は階層別・職種別・課題別の3つしかありません。

これから始めるなら課題別で1回当てて、効いた内容を階層別・職種別に積み替える順番をお勧めします。その前に、来期に何を変えたいかを一文で書き、それが誰の行動かを挙げ、人数を数え、終わった翌週の宿題を決めてください。この4つが埋まっていれば、あとは形式と講師を選ぶだけです。埋まっていないなら、日程を押さえる前に止めたほうが早く着きます。

生成AIを入れる場合は、職種別か課題別で切ってください。階層で切ってよいのは、管理職に「部下のアウトプットの受け取り方」を扱うときだけです。

いまの人数・部署の並びで、どの切り方が現実的か。助成金が使えるか無料診断では、研修設計の側から整理してお返しします。研修という形にしないほうがよいという結論になるなら、そうお伝えします。

「誰を集めるか」から一緒に決めます。

変えたいこと・人数・時期を伺って、3つの切り方のどれで組むかをご提案します。研修にしないほうがよい場合は、そうお伝えします。

助成金が使えるか無料診断 →

※本記事は一般的な実務の整理であり、個別の支給・採択を保証するものではありません。助成金は要件を満たすことで対象になる場合がありますが、申請しても受給が確約されるものではなく、最終的な判断は管轄の労働局・各制度の事務局が行います。制度の要件は年度・改正により変わることがありますので、実際のご検討にあたっては最新の支給要領をご確認ください。労働社会保険諸法令に基づく申請書等の作成・提出代行・事務代理は社会保険労務士の業務であり、当社では行いません。評価制度・等級制度の設計や労務管理における法令解釈については、社会保険労務士・弁護士にご相談ください。記載の人数・期間の目安は当社が実務で用いている判断材料であって、基準を保証するものではありません。