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企業研修は何から手をつけるか|階層別・職種別・課題別の3つの切り方

企業研修は何から手をつけるか|階層別・職種別・課題別の3つの切り方
目次
  1. 企業研修の3つの切り方
  2. 最初の1回は、課題別から入るほうが失敗しにくい
  3. 手をつける順番を決める4つの質問
  4. 順番を間違えたときに起きる3つの失敗
  5. 生成AI研修を入れる場合の切り方
  6. 費用と、助成金の見方
  7. ノセカエがお引き受けする範囲
  8. まとめ
  9. 参考資料・注意事項

「研修をやりたいが、何から始めればよいか分からない」。企業研修をこれから始める人事・総務担当の方が、最初に抱えやすい迷いです。最初に確かめたいのは、テーマでも予算でもなく、「誰を集めるつもりか」です。

企業研修の設計で先に決めるのは、中身ではなく集め方です。集め方は大きく階層別(新入社員・中堅・管理職)、職種別(営業・経理・製造)、課題別(離職・生成AI・情報管理)の3つに分かれます。どれで切るかを決めないまま中身を選ぶと、内容は立派なのに翌週には誰も何も変えていない、という研修になりかねません。続かなかった研修の理由を振り返ると、中身より集めた単位が合っていなかったことが原因になっている場合があります。

この記事は「何から手をつけるか」の順番に絞っています。AI研修の種類と費用の見方はAI研修とは、DXという括りで考える場合はDX研修とは、人数が揃わない会社の管理職研修は中小企業の管理職研修で整理しています。

企業研修の3つの切り方

それぞれ、集める単位も、向く場面も、効きにくい場面も違います。

切り方集める単位向く場面効きにくい場面
階層別入社年次・役職毎年同じ人数が入ってくる/等級や評価の制度が既にある同じ立場の人が数人しかいない会社。班が作れず議論にならない
職種別部署・職種使う道具と困りごとが共通している/中身を具体的にしたい一人職種が多い会社。経理1人・広報1人では集まらない
課題別テーマに関係する人(部署横断)変えたいことがはっきりしている/最初の1回テーマが「意識改革」のように曖昧なとき。誰を呼ぶかが決まらない

最初に階層別を選ぶ会社もあります。人事の年間計画に載せやすく、対象者を選ぶ理由の説明が要らないからです。ところが、階層別は「今年もやりました」という報告には使えても、何が変わったかを言いにくい形式でもあります。新入社員研修だけは例外で、これは教育というより立ち上げの手続きなので、階層別でやる理由がはっきりしています。

階層別の中で後回しになりやすいのが、主任・リーダークラスの中堅層です。必要性ではなく日程が押さえられないという理由で先送りされます。この層は中身より先に時間の切り方を決めたほうが早く、具体的な組み方は中堅社員研修の時間の切り方で解説しています。

最初の1回は、課題別から入るほうが失敗しにくい

研修をこれから始める会社には、課題別をおすすめしています。理由は3つです。

ただし、課題別だけを続けると毎回同じ顔ぶれになります。前向きな人ばかりが参加し、本当に変わってほしい層が一度も来ない、という状態です。ですので2年目からは、課題別で効いた内容を階層別・職種別のプログラムに積み替えていくのが現実的です。順番としては課題別で当てて、階層別で配る。逆順でやると、配ったものが当たっていない状態になります。

手をつける順番を決める4つの質問

研修会社に相談する前に、社内でこの4つを決めておくと、相談がスムーズに進みます。

  1. 来期までに何を変えたいかを、一文で言えますか。「人材を育成したい」では研修は設計できません。「見積書の作成を営業が自分で完結できるようにしたい」まで下ろせているかどうかが分かれ目です。
  2. その変化が起きるのは、誰の行動が変わったときですか。ここで挙がった人たちが対象者です。役職で決めないでください。
  3. その人たちは何人いますか。3人未満なら、研修という形にせず1対1で進めたほうが安く、速く効きます。研修の体裁を整えることに意味はありません。
  4. 研修が終わった翌週、その人たちに何をやってもらいますか。ここが空欄のまま当日を迎える研修は、内容にかかわらず定着しません。単発で終わらせない仕組みの話は、当日ではなく前日までに決まっています。

4つ目に答えられないときは、日程を押さえる前に一度立ち止まることをおすすめします。会場も講師も予算も揃っているのに、翌週の宿題だけが決まっていない研修は、内容が良くても定着しにくくなります。

3つ目の質問で「1人ずつ、しかも入社のたびに」という答えになる場合は、ここまでの3つの切り方のどれにも当てはまりません。日程を合わせる相手がいないためです。この条件で回す方法はオンボーディング研修に生成AIを組み込む方法で解説しています。中途入社が中心の会社では、階層別より先にこちらを整えるほうが効果的です。

順番を間違えたときに起きる3つの失敗

よくある失敗と、その直し方を挙げます。

やってしまう形その場で起きること直し方
全社員を一斉に集めて総論を1回自分の仕事に置き換えられる人は一部で、残りは他人事として聞きがちになる総論は動画や資料で配り、集める回は職種別か課題別に分ける
eラーニングを契約して各自に配布最初は受講が進んでも、数か月たつと受講が止まりやすい。見ていないことが誰にも見えない受講そのものを目的にせず、月1回30分でも「やってみた結果」を持ち寄る場を作る
管理職だけに先に受けさせる現場が知らないまま指示だけが降りてきて、抵抗が生まれる管理職向けと現場向けを同じ月に置く。内容は変えてよいが、時期はずらさない

3つ目は見落とされやすい失敗です。管理職研修そのものは必要ですが、新しいやり方を管理職だけが知っている期間を作ると、現場からは「また上が何か言い出した」に見えます。1か月ずらすだけで、印象が変わります。

生成AI研修を入れる場合の切り方

企業研修のテーマの1つとして生成AIを扱う場合は、切り方の違いがより大きく出ます。

生成AI研修を階層別で行うと、受講者に響きにくくなります。使う場面が職種によって大きく違うからです。経理の担当者に広告文の作成例を見せても、翌日の仕事では使いにくいでしょう。同じ半日でも、営業には提案書の下書き、経理には仕訳の説明文の整理、総務には社内規程のたたき台と、見せるべき例が別々になります。ですから生成AIは職種別か課題別で切るのが基本です。

階層で切ってよい例外もあります。管理職に対して、操作ではなく「部下が生成AIで作ったものをどう確認するか」を扱う場合です。これは職種を問わず共通で、管理職が担う仕事です。詳しくは部下が生成AIで作った資料を上司はどこまで直すべきかで解説しています。

生成AI研修の中身の見分け方は生成AI研修とは、研修会社の比べ方は法人向けAI研修の選び方で整理しています。切り方を決めてから読むと、比べるポイントが絞りやすくなります。

切り方が決まっても、次は日程で止まりがちです。同じ時間数でも、細かく分割してよい内容と、分割すると届かなくなる内容があります。2日連続・1日×2回・半日×4回・90分×8回で定着や欠席がどう変わるかは、研修の時間が取れない会社の分割と連続の選び方で整理しています。

費用と、助成金の見方

費用は形式で決まります。集合研修(講師が来る半日〜1日)、オンライン、動画配信、1対1、それぞれ単価の考え方が違うため、金額だけを並べても比較になりません。比べるときは「1人あたり」ではなく「1回あたり」で見てください。1人あたりで比べると、人を集めれば集めるほど安く見え、その結果として関係のない人まで呼ぶことになります。効果の見積もり方は生成AI研修のROIの試算方法で整理しています。複数社から見積書を取ったあとに比べられなくなった場合は、講師料・教材費・運営費の3費目に割り直してから並べてください。手順は研修の相見積の比べ方で解説しています。

助成金については、会社が計画して実施する訓練であれば、要件を満たすことで対象となる可能性があります。人材開発支援助成金には複数のコースがあり、訓練の中身や目的によって見るコースが変わります。訓練を始める前に計画届を提出する必要があり、実施した後から相談しても間に合いません。また、事業展開等リスキリング支援コースでは、令和8年8月3日以降に提出する計画届から、職種を問わず共通して必要な知識を学ぶだけの訓練など、職務に直接適用されない内容が対象外になりました。制度の全体像は人材開発支援助成金とはをご覧ください。

ノセカエがお引き受けする範囲

まとめ

企業研修で最初に決めるのは、中身ではなく誰を集めるかです。これから始めるなら、課題別で1回試し、効いた内容を階層別・職種別に積み替える順番をおすすめします。その前に、来期に何を変えたいか、それは誰の行動か、何人いるか、翌週に何をしてもらうかの4つを決めてください。生成AIを扱う場合は、職種別か課題別で切るのが基本です。

いまの人数や部署の構成で、どの切り方が現実的か。30分の無料相談では、研修設計の側からご相談いただけます。

参考資料・注意事項

  • 厚生労働省「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)令和8年8月3日からの変更点について」
    https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/001731966.pdf

最終確認:2026年9月24日。助成金は受給を保証するものではなく、対象となるかどうかは管轄の労働局の審査により異なります。制度の要件は改正されることがあるため、最新の支給要領をご確認ください。申請書類の作成・提出代行は社会保険労務士の業務であり、当社では行いません。記事中の人数の目安は当社の考え方による目安であり、基準を保証するものではありません。

「誰を集めるか」から一緒に決めます。

変えたいこと・人数・時期を伺い、3つの切り方のどれで組むかを、30分の無料相談で確認します。研修にしないほうがよい場合は、そうお伝えします。

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お電話でのご相談:03-6820-2744(平日10:00〜18:00)

浅香 祐輔

この記事を書いた人

浅香 祐輔(Never Red株式会社 代表取締役)

大手コンサルティングファーム(アクセンチュア/アビーム)出身。DX・業務改革・SAP導入が専門で、50名超のチームでPMを担当。法人向け生成AI研修「ノセカエ」の講師を務める。

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